2008年7月28日月曜日

温突(オンドル)小屋


こんなふうに(←)、会長自らが手作業で作っていた温突(オンドル)小屋が、やっと完成しました。

このとおり、立派な看板も出来上がりました(↓)。

この温突は、床の下に管を回し、その中を源泉が通る仕組み。

これが(↓)、まだ床を貼っていない時の、むき出しのままの配管です。この中を、源泉の熱いお湯が流れ、床を温めてくれます。


入ってみると、温突の温かさって、お湯のそれとはまた違った魅力があります。
サウナのように息苦しい思いをしなくてすむし、ぽかぽかの床に寝ころんでいるだけ。それなのに、身体の芯から汗が出て、知らないうちにデトックスすることができるのです。


じつは、夏の身体って、思いのほか冷えています。

夏になると私達の体は、体温が上がらないように汗を出すのですが、そのために、毛穴を開きます。でも昨今の生活では冷房にあたることが多いせいか、その毛穴から冷たい風がはいってしまい、私達の身体の中は、思いのほか冷えているのです。だから、夏風邪はなかなか治らない…。

なので、温突は冬のも のと決め込んでいらっしゃるかた、ぜひ、試してみてください。


暦のうえではもう真夏なのに、なかやま平の朝夕はまだまだ時折、梅雨が終わっていないかのように涼しくてミスティ…。 温突向き(?)です。


小屋の場所は、足湯のすぐそば。ちんまりと可愛い小屋ですが、見逃さないでくださいね。

これから、らどん温泉に立ち寄る予定がおありの方は、ぜひどうぞ。この温突で、冷えて疲れた身体を温めて、癒してあげてください。

もうすでに、症状が軽減されて笑顔が戻った方もおいでのようで、私達も嬉しいです。


2008年7月15日火曜日

かぼちゃの芽。

先日、仙台の朝市で、「カボチャの芽」を売っていました。しかも、苗ではなく、野菜として。

2パック、100円。売っていたお兄さんが「なんたって天ぷらが旨いよ」と言うのでやってみたところ、ほろ苦くて本当に美味しい! すっかり病みつきになり、敷地の菜園に植えているカボチャの芽も、採って食べてみることにしました。

これ(↓)が、芽と若葉。ぽわぽわした産毛が生えていて、とても柔らかです。そして、その下が、天ぷら。ちょっと見は、タラの芽の天ぷらのようです。




開いてしまった葉は、苦味が強いのであまりお勧めできませんが、出たばかりの芽は最高。これ、水洗いした芽に、ほんの少し片栗粉と塩を混ぜた小麦粉をまぶして、高めの温度のサラダ油で揚げただけです。

ついでなので、本日のまかないベジタリアンメニューをご紹介。「大豆ミートの油淋鶏ふう」です。ナゲット状の大豆ミートを空揚げにし、千切りキュウリを敷いた皿に並べて、その上から、レモンとごま油を加えた風味の良い甘酢をかけます。




から揚げのサクサク感とキュウリのショリショリ感に、レモンの風味がとても良く合います。 油を使うのにさっぱりしているので、食欲のない日には最適の一皿。

余談ですが、これまで、この料理の素材が大豆ミートだと当てた人は、一人もいません。みんな、さっぱりめの鶏肉だと思っています。なら、トリ殺さないでこの大豆ミート食べればいいのに…。ベジーの私達は、本気でそう思うのですが…。

いかがなものでしょうか?

宿泊なさるお客様も、入浴だけの方も、事前に予約してくだされば、こんな(↑)ベジタリアンメニューを、喜んでお出しします。食べ物が違うから泊りに行けない…そうお嘆きのベジーの皆さま、ぜひ、遊びに来て下さいね。

2008年7月6日日曜日

自然の懐。

昨夜、この和やかな里では珍しく、小競り合いがありました。原因は、ちょっとした言葉のすれ違い。


A:「僕は、もうここに15年くらい通ってきてるんです」

B:「そうですか。 私も月に二度は来てますが、お会いしたことありませんよね?」

A:「…それ、どういう意味ですか?!」

B:「どういう意味って…、そっちこそ、どういう意味ですか?!」


たったこれだけのこと。


言ったBさんに悪気はなく、あくまで事実を言っただけ。でも聞いたAさんは誤解して、まわりの空気は一瞬のうちに凍りついて険悪になりました。

いまにもBさんにつかみかかりそうになAさん。傍らのCさんはAさんを止めようとし、Dさんは仲裁にはいろうするCさんを止めようとし、その混乱ぶりを見るに見かねて騒ぎ始めた人達…。

居合わせた全員が巻き込まれ、興奮して、総勢約10名は、喧々囂々の大騒ぎに…。


結局大女将が出てきてくださり、興奮するAさんを皆さんから引き離し、なだめ、「仲直り」とまではいきませんでしたが、大事には至らずにすみました。

相手の言葉に食ってかかったAさん、若干お酒が入っていらしたせいもあるのでしょうが、ご自分の心にゆとりがないようでした。

食ってかかられたBさんは、自分がなんでこんな目にあうのかと、さっぱりわからず困惑顔。


けれども、最終的には、この事件に関わった皆さんは、ある意味「ガス抜き」をした感じ。大騒ぎしましたけれど、Bさんを除く全員が、今朝は明るくすっきり、晴れやかな笑顔。
さすがにAさんだけは、浮かぬ顔。きっと、一緒に来た仲間達にもたしなめられたのでしょうね。

まあ、ここが都会なら、暴力沙汰になっていたかもしれないし、少なくとも、110番通報くらいはされていたかもしれないと思います。


そして、今日になって考えると、興奮が殺気に至らずに済んだのは、きっと、人をほわ~んと包み込んでくれる大自然の懐の深さに守られたのだと思います。ありがたいです。


そういえばここのところ、毎日午後遅くに、屋根を突き破りそうな勢いの夕立ちがあります。でも、大粒の雨があがると、空気はまるで洗い清められたように清々しく、そのあと、煙るような美しい夕暮れが訪れます。




そんな夕暮れ、霧を纏って佇む山と雲の流れる美しい空、写真に収めようとしたのですが。これ(↑)が限界でした。

残念…。


2008年7月1日火曜日

大女将さんの畑

大女将さんは、今日もせっせと畑仕事。ジャガイモ畑の世話をしています。


普段は、らどん温泉と同じ敷地内、すぐ下の清流沿いにある「東蛇の湯」で、長期滞在の宿泊客のお世話をしてくださる大女将さんですが、時間があると畑に出て、いろいろな作物を育てています。畑は、らどん温泉から少し離れた「玉鳴号」の工場(↓)の近く。大地を吹きわたる風が、本当に気持ちのいいところです。


大根、インゲン、ジャガイモ、さまざまな青菜類など、育てる野菜はその時その時で違いますが、豊かな大地と力強い太陽の光と、大女将さんの真心をたくさんもらって大きくなった野菜は、本当においしい!
運が良ければ、らどん温泉の食卓でも、味わうことができます。



でも、今年は空梅雨。雨が少ないので、作物の出来もいまいちかもしれない、と、少し心配そうな大女将さん。それでも、畑の世話を怠ることはありません。


そんな大女将さんの姿を見ていると、正直、自分が恥ずかしくなります。いつもいつも、労を惜しまず働いて、前向きで、力強くて…。あんなふうに歳をとれたらいいなあ…と、いつも思うのですが、思っているばかりで実行はともなっていません。畑仕事の手伝いを買って出ても、どうしていいのかわからないので、さっぱり役に立たないし。情けない…。

手伝っているのは、収穫と食べることだけ…。

でも、そろそろ本気で、いままであまり学ぶことをしなかった大地のこと、作物のこと、自然のサイン、学びたいと思います。それこそが、学校では絶対学べなかった、自然の姿、人の知恵。

大女将さん、呆れるほど無知ですが、どうか、よろしくお願いします。

2008年6月22日日曜日

「藤治郎」のこと

「藤治郎」(←)は、4年前、らどん温泉と同じ敷地内にオープンした、板そばの店です。

「板そば」とは、浅い箱状の木製の器に、薄く均一に盛られた盛り蕎麦。山形県の内陸部で広く食べられているもので、通常の蕎麦に比べると麺はかなり太めで、田舎風の素朴な味わいが特長です。


これが、「藤治郎」の「板そば」(↓)。
薬味は生わさびに刻みネギ。香のものと、温泉の蒸気で蒸した温泉たまごがついて、一人前八五〇円。

お願いすると、ベジタリアンのためにつけ汁を昆布だしだけのものに変えてもらえるのも、有り難いです。




この店には、らどん温泉に宿泊なさっているお客様だけでなく、評判を耳にして、遠路はるばる来てくださる方も多いので、お昼時は、いつもとても賑やかです。連休や行楽シーズンには、行列ができることも珍しくありません。

人気の理由はもちろん、板蕎麦の味。

ここの板そばは、二八そば。喉ごしと、素朴な風味のバランスがとても良く、つるつると滑らかな食感も楽しめ、蕎麦本来の素朴な風味も堪能できます。かつ、毎日食べても飽きないおいしさ。

食べること専門の私達には良くわかりませんが、それもこれも、職人気質の店主・高橋健二さんの、繊細なこだわりから生まれたもの。挽き方から吟味した蕎麦粉と、自慢の名水「玉鳴号」を使い、毎日毎日精魂こめて打っている蕎麦は、通を自認する皆さんにも評判です。

さらに、蕎麦を茹でる時にも玉鳴号を使っているので、素朴なのにまろやかなおいしさに磨きがかかるのかもしれませんね。


で、これが仕事中の店主(←)。仕事熱心。でも、恥ずかしがり屋です。

なので、ちょっと恐そうに見えるときもありますが、無口なだけ。ホントは優しい人です。

さらにこの店の蕎麦は、店の前にある「足湯テラス」(↓)で食べることもできます。

とりわけこれからの季節は、山から吹いてくる涼やかな風を感じ、瑞々しい緑を眺めながらいただく蕎麦が、最高!

常連さんの中には、家でもこの蕎麦が食べたいからと、生蕎麦を持ち帰りたいとリクエストする方もいらっしゃるのですが、店主は、「味がおちてしまうから…」と、同意してはくれません。


少々頑固。でもそんなこだわりも、仕事に向う姿勢が厳しいがゆえ。 蕎麦って、私たち素人が考える以上に、繊細な「生き物」であるらしいのです。

なので常連さんも、苦笑いしながら、再び店に足を運ぶことになります。


お店は、火曜定休。営業時間は、11時から14時半まで。
この場でしか味わえない里の味、ぜひ一度、ご賞味ください。

2008年6月15日日曜日

山菜採り。

このあたりのお山では、まだ山菜が採れます。なので、先日は4人で緑濃い山にはいり、ウルイとミズとフキを採ってきました。













その日の気温は29度と報道されていましたが、新緑の匂いを含んだ山の風は爽やかで 、思わず深呼吸。素晴らしいお天気でした。

そして、これ(↑)が収穫。

この写真では良く見えませんが、後ろがミズ、手前がウルイ。

下は、大量に採れた山のフキ。きゃらぶきにすると本当に美味しく、ついご飯がすすんでしまいます。

採ってきた山菜はすぐに、温泉のお湯で茹でます。温泉のお湯を使うと、なぜか本当においしく茹であがります。さらに、ゆで上がった山菜は、沢から引いた水にさらします。

こうすると、特別なあく抜きなどしなくても、どの山菜もとても上手に下ごしらえできるのです。

温泉のお湯に、沢の水。
自然に甘えっぱなしの、調理法ですね。

じつは私たち、いっつも、大自然におんぶに抱っこ。
そのたびに、目の前の自然をよくよく見てみれば必要なものはすべてそこあるということに、気がつかされます。

だから、大事に大事に、使わせていただきますね。感謝の気持ちをこめて、すべてが活きるように。

ところで、山菜のことをネットで調べていたら、こんな素敵なサイトに出会いました。画面にはいったら、「2007年山釣り紀行…」のところまでスクロールして、その項の下から4番目、「自然の恵み…山菜図巻2007」をクリックしてみてください。美しい写真満載で、しかも素晴らしく役に立つ山菜図鑑を閲覧できます。

こうしてみると、山菜って、それ自体造形的にも本当に美しいのですね。

2008年6月5日木曜日

元気の出る「書」。


「 貧しきは羞ずべきにあらず。羞ずべきは志なきなり」

この、素晴らしい一句を書いてくださったのは、高橋隆さん。中学校の、体育の先生です。

高橋先生の字は、まるでオブジェのような字。そしてこの字には、いつも、勇気と力を分けていただきます。

ところで、このらどん温泉に来て下さったみなさんは、必ずこの高橋先生の字をご覧になっているのですが、記憶がありますか?

実は、道路に立っている看板はすべて、この高橋先生が書いて下さったもの。
お客様を誰よりも先に出迎え、案内しているのは、ほかならぬこの、看板なのです(↓)。




このほかにも館内には、随書に高橋先生の書がおかれていて、私たちの心をなぐさめてくれます。

下の写真は、「ふと思いついた」という、5月の短歌。額の中に短歌が2首、書かれています。


「萌えいずる若葉をかさに湯にあそぶ 湯あがりは肌ここちよく風薫るなり」

「風流のきわみは 深山の湯あみなり若葉のヒガサ谷川の声」



下の俳句は、

「風花をかんざいにして湯あみかな」


しかも、この俳句を書いた額をたてかけている欅の衝立は、渡波の佐藤さんという常連さんからのいただいた、とても立派なもの。佐藤さんは、お爺さんの代からここに湯治にいらしていているので、もうすでに50~60年のお付き合いになりました。

こんなふうに、常連の客様達が真心をこめてプレゼントしてくださったものが、ともに引き立て合いながら公共スペースの一角を華やがせてくださっている……。そのことが、私たちスタッフにとってはなによりも嬉しく、心なごむ光景です。

ありがとうございます。